土地、一部所有者で売却可能に 所有者不明地で対策
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記事全文を見ていないので正確なコメントはできませんが、民法の「所有権」の概念を覆すことにはならないのでしょうね。
ただ、「知らない間に自分の持ち分を売られた」というトラブルが頻発するのではないかと危惧します。
注目のコメント
所有者不明土地の問題は、東日本大震災の復興プロセスで問題となりました。
区画整備を行おうとしても、土地台帳が明治時代に作成されていて、名前しかわからず、数百人の子孫にあたらなければいけなくなったり、所有者が日本全国はては海外に所在していて連絡がつかなくなっていたり。復興庁も含めて復興初期の被災自治体は相当に苦労していました。
災害も引き続き発生しますし、人口減に見合ったまちづくりを各地で進めるためにも、重要な取り組みとなります。これは興味深い!いずれ国が動き出すだろうと思っていましたが、ついに動き出しましたね!
>相続時に登記の変更を忘れるなどの理由で、所有者がどこにいるか分からない土地は全国に広がっている。所有者不明土地問題研究会によると16年時点で九州本島に相当する。
田舎の方の土地だと、相続登記がされずに名義が2代前3代前になっていることはまああります。登記上の名義人が亡くなっていると、相続人全員の同意がないと土地の売買が出来ませんが、その相続人も亡くなっていると、さらにその相続人もとネズミ講式に関係者が増えていきます。
また、関係者が行方不明になっていることもあったり、ほぼ赤の他人状態なのでなかなか調整が進まず、売買を進めることが出来ません。
この所有者不明土地について、新たな仕組みで売却や賃貸ができる可能性が出てくる、とのことです。
なお、所有者不明土地とは、法律上「相当な努力が払われたと認められるものとして政令で定める方法により探索を行ってもなおその所有者の全部又は一部を確知することができない一筆の土地をいう」と定義されています。
国土交通省のホームページに取組の詳細がありました。
http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_tk2_000099.html
>手続きにあたっては登記簿や固定資産課税台帳などの調査や行政機関、親族らへの聞き取りといった不明者を突き止めるための探索をすることを条件とする。
とのことです。
また、これに関連して境界確定についても大きな問題となっています。実は土地は境界線が不確定なものが非常に多いです。
それでも民間対民間であればお互いが合意していれば売買が可能ですが、国や自治体に寄附で引き取って貰おうとしても、境界が確定していないと公共機関はまず引き受けません。
田舎の山林などの土地は、民間で売ろうとしても中々買い手がつきませんから、所有者はただただ固定資産税だけがコストになります。人口減少問題で田舎の土地は益々買い手がなくなるでしょうからより問題は大きくなります。
今回の動きをきっかけに、境界線問題についても国が対策に動き出すことを期待します。地方には一部だけ野原のまま他のところは再開発が進み明らかに曰く付きの土地なんだろうという一等地がたくさんありますし、明らかに住んでいない空き家もたくさんあります。
この動きはその硬直化した文字通り不動産を動かすきっかけになると思います。