中国・アリババの「デジタル百貨店」に行って驚いた、そのヤバい実力
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7月末にアリババ本拠地である杭州に出張、アリババによる百貨店のデジタル化について現代ビジネス・マネー現代に論考としてまとめました。アリババは買収した百貨店をすでにデジタル化、OMOを実現し、店舗売上増大とオンライン売上を創造、オンライン注文には店舗内商品を在庫として出荷、ストアピックアップにはすでにロボットが実装。ビッグデータからの解析によって商品開発するニューマニュファクチャリングもすでに実行していました。
米中メガテック企業のデジタルトランスフォーメーションは、対象ビジネスの本質から考え、その本質をアップデートや強化しているものであると分析しています。
今回のアリババによる百貨店のデジタルトランスフォーメーションも、単なるデジタル化ではなく、極めて本質的な百貨店の変革であると分析いたしました。
是非ともお読みいただければ幸いです。とても興味深い内容でした。アリババのニューリテール戦略でもフーマーのようなゼロからの新業態が注目されていましたが、これから新しい店を作りまくるのは非現実的で、既存業態をどうアップデートしていくのかが非常に重要。その意味ではスーパーなら出資した大潤発がどう変貌していくのかに注目しています。
さて、百貨店。出資後に30%も売上が上がったというので本当なら驚異的。記事で挙げられている売上に繋がる施策は
・ARミラーなどのテクノロジー接客
・10キロ以内、2時間配送サービス
・アリババグループの購買データによる商品提案
とのこと。
直接売上に効きそうなのは二つ目のECですかね。コストもかかってそうなので利益的にはわかりませんが。三つ目は概念はわかりますが店頭での商品提案にまで活かすには結構大がかりな仕掛けが必要ですので。
ただ、重要なのは客が集まるようになると良いテナントが入りたくなり館の魅力が上がる、それによってまた客が増える、利益が出れば改装などの設備投資も出来るなど、グッドサイクルが回りだします。記事でもありますが日本の百貨店でも取り組めることであり、「最新のことは中国に学べ」ですね10キロ圏内の人へは2時間以内配達が可能って本当に驚きですよね。以前配達のバックヤードを見せてもらいそのマンパワーぶりにも反面驚きましたが、もちろん中期的に脱マンパワーもセットで考えているのが流石だなと。