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これって即ち年金の財政状況が改善されたってことですね。
アベノミクスで景気が回復しても2%のインフレは絶対に起こらないと6年前から言い続けてきた。経済は消費者心理にも多大に影響されるからだ。寿命が延びても定年年齢が伸びない中、老後の生活が長くなっている。定年後に長生きする親の介護(老老介護)も新しい現実だ。老後の経済的不安は、何も定年前の世代だけではなく、若い世代にとっても同じ。だから、多少の給与や賞与額が上がっても消費に回らず貯蓄に回る。だから、デフレも収まらない。政府は、年金制度の限界を明らかにするとともに、定年70歳を法制化して義務付けるとともに、民間企業が年功序列型賃金制度と終身雇用制度と決別することを促進しないと全ての世代が共倒れになるのを心配する。
「人生100年」の現実の姿を具体的に示すことは、公的年金のあり方や将来に向けた人生設計について国民的議論を深める好機とも言えると思うのですが、いま目の前に広がっているのは大わらわの混乱でしかありません。老後の安定した暮らしをどのように確保していくかは、1人ひとりにとっての重大な関心事。厳しい現実にしっかり向き合い、対策をつくりあげるのが、集めた税金の使い道を決める政治の役割です。
そもそも、報告書に対して「表現が不適切だ」と言い切ったのが間違いだった。2千万円は単なる試算であって、これでは足りない人も、これほど要らない人もいる程度のもので、年金財政の持続性を意味する「100年安心」とは関わりのない話だった。全文を読みもせずに、大臣に「不適切」と言われては、金融庁の事務方も立つ瀬がない。こんな上司の下では働きたくない(誰か怒れよ!)。
報告書自体は「緩い内容」だが親切を意図して書かれたものと読める。一応は「有識者」として選んだ人達からの報告書を「受け取らない」という対応は失礼だろうし、それで試算の結果や報告書の指摘した内容が変化するものではない。対案のない中で報告を無かったことにしようとしても、かえって内容に対する関心が高まり、麻生氏は「どうなっているのか?」「それで、どうするつもありなのか?」という追及の矢面に立たされることになるだろう。審議会・有識者に対して失礼であるのとともに、自らにとっても愚かな対応だ。後のことを考えていないのではないか。
国民にとって重要な老後の経済問題に関する議論が、この人物のおかげで妙な方向にねじ曲がったり、十分に進まなかったりすることになるのではないかと心配だ。
前代未聞の不受理について報告書をまとめたWG委員は「年金が減るのは前提条件で備えの手段をどうするかが焦点だった。関係省庁も入って真剣に議論してきたのに一体何だったのか。理解できない。選挙前という事情があるかもしれないが、問題を直視し政治の場で議論をしてほしい」と訴えています。もっともな指摘だと思います。
いくら参院選と年金が安倍政権の鬼門であると言っても、もう少し冷静になるべきです。
参考記事です。
https://mainichi.jp/articles/20190612/ddm/002/070/083000c
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20190612/ddm/002/010/091000c
ということなのでしょう。
ただ、大臣は金融庁の組織上のトップでありいわば「内部者」です。
選挙を睨んだパフォーマンスとしか思えません。
これを契機に、年金制度や医療制度を抜本的に変えていく議論を持ちかけるのが本来の野党の役割。
野党も老人票が怖くて何も言い出せず、文句をつけるだけ。
これ以上ゴタゴタは止めてくださいよ!
国権の最高機関である国会には、もっとやるべきことがあるはずです。
でも、一般の人はこれ真に受けちゃいますよね。
マインドへの悪影響を通じて、マクロ的にも無視できない影響がでるかもしれません。
これで、受け取らないということで、悲観的で保守的な多くの日本人は、「もしかしたら2000万円でも足りないのではないか?」と疑心暗鬼をになって、ひたすら倹約をして景気が悪くなる方が心配です。
いずれにしても、老後の生活は色々なパターンがあると思います。世界一周の旅に行きたい人、農家をやりたい人などなど。
必要なお金は多分人それぞれです。
一番問題なのは、日本人全般の金融リテラシーが上がるようになる良いトリガーだったと思うのですが・・・
税財政を研究する者として、税財政にまつわる案件は学術的に正論であっても、政治的な評価にまみれることは避けられないことを、日々痛感している。そうした評価を受ける緊張感の中で、研究にも文章表現にも研鑽を積んでいく。
今回の金融審議会の報告書は、公的年金を扱った以上、丁重にも丁重なる表現を用いなければならないし、誤解を与えない気配りが必要だった。税財政を扱う者はいつも神経を使うのに、そうしたセンスが感じられない表現がこの報告書では多用されていて、国民の不評を買った。
野党も、責任棚上げにして的外れな批判ばかりしていないで、政府が一丸となり、現実に向き合って、本気で年金問題に取り組んで欲しいと願います。
私の世代さえ危ういのに、息子の世代(20歳前後)なんて破綻しているのだろうと危惧しつつ、義務で息子の分まで納めている身にもなってください。
金融庁の言い分を聞きたいところ。
参院選の争点になるのを避けたいのでしょうが、国民への説明責任は間違いなくあります。