CoinPostで今最も読まれています

ブロックチェーン活用も視野──立民・国民、ネット投票推進法案を提出

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ネット投票にブロックチェーン活用か

立憲民主党と国民民主党は11日、「インターネット投票の導入の推進に関する法律案」(インターネット投票推進法案)を衆議院に提出したことがわかった。

この法案は、選挙などへのインターネット投票の導入を推進するものであり、セキュリティ確保のためにブロックチェーン技術の活用も検討されている。

法案提出の背景

立憲民主党は、本法案提出の背景についてプレスリリースで次のように説明している。

新型コロナの感染が日本中に広がる中においても、様々なレイヤーでの選挙は実施をされ続けています。選挙が実施されることとなれば、当然、日本国憲法15条において定められた「参政権」を保障し、全ての有権者が投票する権利を確保することが極めて重要です。これまでもコロナ禍において全国各地で選挙が開催されましたが、投票所及び開票所にて人々が集まり、紙と触れ合う作業を行うことは濃厚接触機会を増やすこととなり、集団感染リスクを助長しかねません。

全国で開催される選挙において投票所などに多くの人が集まり、新型コロナウイルスの感染拡大のリスクを助長している現状を指摘。「年齢、身体的な条件、地理的な制約その他の要因に基づき投票所への移動に困難を有する者を含む全ての選挙人」に等しく投票の機会を確保するためにはインターネット投票の導入が必要であると訴えた。

また、国政選挙だけでなく、地方自治体議員選挙や最高裁判所裁判官国民審査、憲法改正の国民投票も対象としているという。

法案の提出後、デジタル政策プロジェクトチーム座長の後藤祐一議員は記者の取材に対し、2025年の衆議院選挙からの本格実施を目標にしていると話し、「新型コロナウイルス感染症で自宅や宿泊施設で療養している方には早期実施することを盛り込んでいる」と説明。さらに、「この法案提出から政治の世界のDXが始まっていくと思いますので、ぜひ注目していただきたい」と語った。

法案可決に向けた与党への交渉などはこれからであるとし、今後超党派で取り組みたいと説明された。

法案の中身

出典:立憲民主党公式

法案では、インターネット投票の導入について、主に3つの項目に分けて概要を説明している。

  • 選挙人の投票機会を等しく確保

投票所への移動が困難な人も含め、全ての選挙人の投票機会を等しく確保する。

  • 利便性の確保

PCやスマートフォンなど様々な端末で利用可能にすること、場所を問わず海外でも投票可能にすること、24時間対応などを挙げた。

  • 公正・信頼性の確保

「投票の公正性」という観点での安全な認証、投票所とのオンライン接続(二重投票防止)、「データ管理のセキュリティ確保」のためのブロックチェーンなどの技術活用を挙げた。ブロックチェーン等を活用することにより、データの改ざんを防ぎ、第三者機関や国民が監視できる仕組みにする予定だという。

導入に向けたスケジュールについては、政府に設置する「インターネット投票導入推進会議」において制度や技術上の課題を1年を目途に検討し、令和7年(2025年)の衆議院選挙において本格運用する方針だ。なお、新型コロナウイルスの宿泊療養者や自宅療養者などについては、インターネット投票を早期に実施するとした。

自民党議員もブロックチェーン推進

自民党の国会議員らは5月、NFT(非代替性トークン)などブロックチェーン技術の普及を目指す「ブロックチェーン推進議員連盟」を発足した。

NFTやステーブルコインなど6つの柱をテーマに掲げた、「ブロックチェーンを国家戦略に。~ブロックチェーンの普及に向けた提言~」という提言書を作成しており、政府に提言することで、法整備を整えた上で事業者のイノベーションを後押ししていく考えだ。

  1. 「ブロックチェーンを国家戦略に。」をキャッチフレーズとした国内外への積極的なプロモーションの実施
  2. 政府のブロックチェーン政策を一元的に担うブロックチェーン担当官の設置
  3. ブロックチェーンに関する政府間の政策対話実施
  4. 政府・自治体システムにおけるブロックチェーンの利用推奨および、それらを通じた技術開発促進
  5. 政府・自治体が特定地域・テーマでブロックチェーン普及の旗振り役を担うブロックチェーン特区の積極的な支援
  6. 政府や自治体が保有するIDと民間IDとの接続プラットフォーム(ワンストップ・ワンスオンリー実現化プラットフォーム)としてのブロックチェーン

関連:「ブロックチェーンを国家戦略に」NFT事業などを見据え、自民党の議員連盟発足

2020年10月には、日本ブロックチェーン協会(JBA)代表理事であり、デジタル分野で国内を代表する企業である「bitFlyer Blockchain」の加納裕三CEOが、平井大臣を表敬訪問。「ブロックチェーンを国家戦略に」するよう働きかけを行っていた。

今回の立憲民主党・国民民主党によるインターネット投票のブロックチェーン活用を含めた法案提出や自民党内外でのブロックチェーン推進への働きかけを受け、今後政府がどのような方針をとるかが注目される。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/28 木曜日
17:35
分散型AIの3大プロジェクトが団結、新トークン「ASI」に統合へ
SingularityNET、Fetch.ai、Ocean Protocolが人工超知能連合を結成し、各プロジェクトの暗号資産(仮想通貨)を新トークンASIに統合する計画を発表。単一の分散型AIネットワークとしてリニューアルを目指す。AGIの父と呼ばれるベン・ゲーツェル博士が主導する。
15:58
ビットコインのレイヤー2「BEVM」ローンチ
BEVMがメインネットをローンチ。暗号資産(仮想通貨)ビットコインをガス通貨として利用するEVM互換のレイヤー2ネットワーク。シリーズAで数十億円を調達し、分散型ビットコインクロスチェーンカストディサービスを実現。
15:00
NEARプロトコル、マルチチェーン再ステーキング「LiNEAR」始動へ 
NEARプロトコルがChain Signaturesを導入、暗号資産(仮想通貨)の相互運用性を強化。ビットコインやイーサリアムなど複数のブロックチェーンをサポートする。オムニチェーン再ステーキングLiNEARが始動。
14:15
「イーサリアムが有価証券でもETF化は可能」ブラックロックCEO
仮想通貨イーサリアムに関しては、米国においてその法的ステータスが定かではない。CFTCは商品(コモディティ)と見做している一方、SECはETHに関係するスイスのイーサリアム財団を調査していることが先週報じられた。
10:45
Parallel Studios、VanEckやソラナベンチャーズから53億円調達
パラレルはイーサリアムメインネットおよびBaseチェーン上で稼働するものだが、先日発表された、コロニーのローンチ先がソラナのブロックチェーンであることや、今回ソラナベンチャーズが出資したことから、今後クロスチェーンでの展開が考えられる。
10:15
イーサリアム「BLOB」にデジタルアートを記録する方法 Ethscriptionsが導入
イーサリアムのチェーン上にデジタルアートなどを記録するEthscriptionsは「BlobScriptions」を発表。ブロブにデータを記録する方法となる。
08:10
21Shares、欧州でTONの上場取引型金融商品を提供
今月初めテレグラムは仮想通貨TONを正式に統合し広告収入をチャンネル所有者と共有し、TONブロックチェーン上でToncoinを使って報酬を支払うようになった。この動きが投資家からの需要を押し上げたようだ。
07:30
ブラックロック「BUILD」、一週間で240億円超の資金流入を記録
ブロックチェーン上でトークン化された現実世界資産(RWA)の運用を提供するOndo Financeからの10億円以上新たな資金もありファンドの規模は拡大中。
06:50
スクエニやソラナ財団、Elixir Gamesに21億円出資
Elixir Gamesは、ゲームローンチャー「Elixir Games Launcher」で、さまざまなWeb3ゲームを遊べるPCアプリを提供。また、Web3ゲームがNFTなどのゲーム内資産のセールを代行するローンチパッドで、ミントなどの機能を提供する予定だ。
05:50
SECに有利か、裁判官がコインベースの棄却申し立て認めず
その一方、裁判官は、コインベースが顧客が仮想通貨ウォレットアプリを利用できるようにしたときに、無登録ブローカーとして運営していたというSECの主張を取り下げることを決定した。
03/27 水曜日
17:25
Slash Payment、独自トークンのエアドロップ対象条件を発表
暗号資産(仮想通貨)決済サービスSlash PaaymentのエコシステムトークンSVLについて、エアドロップの参加条件が明かされた。分散型決済エコシステムの利益が、ステーキング参加者に還元。スナップショットまでに割り当てを増やすことも可能だ。
17:00
ビットコインなど仮想通貨投資の始め方|初心者が注意すべきリスクとおすすめ戦略
ビットコインなど暗号資産(仮想通貨)投資の初心者向けスタートガイドを解説。基本戦略や知識、特に注意すべきリスクやセキュリティ対策を紹介し、「何歳から始められる?」のか、取引所ごとの年齢制限一覧も提供。
16:04
KDDIのNFT市場「αU market」、アニモカブランズとの連携開始
KDDIが展開する「αU market」で、『PHANTOM GALAXIES』の限定版NFT販売を開始。アニモカブランズが支援するブロックチェーンゲームとの連携施策の第一弾。暗号資産(仮想通貨)ウォレット「αU wallet」を接続して購入できる。
14:23
21Shares「半減期前のビットコインは、過去の歴史とは異なるダイナミクスを経験している」
スイスを拠点にする資産運用企業21Sharesは、仮想通貨ビットコインの半減期が市場に及ぼす影響について分析したレポートを発表。ビットコインは現在、過去3回の半減期とは、「異なる市場ダイナミクスを経験している」と指摘した。
12:23
ビットコイン7万ドル台で堅調推移、コインベース・プレミアムは強気から中立に
暗号資産(仮想通貨)市場では、半減期前のビットコインは過去最高値に迫る7万ドル台まで反発して堅調推移を辿る。米国の機関投資家動向を示すコインベース・プレミアムは強気から中立に転じた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/03/28 15:00 ~ 18:00
東京 東京日本橋タワーB2階
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
重要指標
一覧
新着指標
一覧