７月の中国対米黒字、高水準続く＝貿易協議は難航必至

米中の対立は激しくなるだろうが、トランプ大統領の為替操作国宣言は乱暴すぎると思う。

貿易赤字の問題の本質を顧みず、中国を懲罰することばかり考えて、この結果になる。
世界を見て中国以上の生産能力を持っている国は少なく、中国で完成品を作り、その完成品の一部をアメリカに輸出している。
中国は韓国などの国に対して貿易赤字となっているし、台湾を一つの行政単位として考える場合、大陸が台湾に対しても赤字。
言い換えれば、いままで韓国や中国台湾がアメリカに対して黒字だったが、今はその黒字をいったん中国に預け、アメリカへの貿易を減らしている。
多くの国が中国に部品などの送り、中国が製品を作り、それをアメリカなどに輸出している。
貿易量が多ければバランスもますます崩れる。
対中国に貿易戦争を仕掛けると、中国は間違いなくアメリカからの輸入を減らす。
でも世界がアメリカへの輸出は減らしていない。結局、中国がアメリカへの輸出を増やし、ますます黒字は大きくなる、

貿易収支構造は国内の生産・需要構造にも依存するので、そう簡単に変わりません。少なくとも、来年の大統領選挙までにトランプ大統領が望むような改善は難しいと思います。