ロシア国営宇宙企業、英政府らが買収した米OneWebの衛星打ち上げを拒否
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OneWebはライバルStarlinkのSpaceXのファルコン9は使えませんから、選択肢はアトラス、アリアン、H2A、GSLVあたりになりますかね。メガコンステがこぞって大型ロケットを押さえにかかる上に柔軟に製造できそうなのはファルコン9くらいなので他の政府系ロケットの取り合いになるでしょう。ちなみにアトラスの一段目のエンジンはロシア製RD180。イーロンマスクが政府系の衛星打ち上げるのにロシア製エンジン使ってるのはヤバいからファルコン使え、って言っていた通りになりましたね。
またフランス領ギアナから打ち上げてるソユーズの扱いはどーするんでしょうか。というわけで小型打ち上げロケットのマーケットはかなり有望になりましたとさ。3月5日にソユーズで打ち上げ予定だったOneWebが人質に取られました。
OneWebの運命はわかりませんが、中長期的な影響として、ロシアは西側からの商業打ち上げ市場のシェアを完全に喪失するでしょう。現在までもSpaceXはロシアのシェアを食って成長してきました。OneWebはロシアにとって救世主のような大口顧客でした。さあ、宙に浮いたソユーズとプロトンのシェアをどこが取るか。やはり自然な行き先はSpaceXですね。
しかしOneWebはどうなるのか。StarlinkのライバルであるOneWebをSpaceXが打ち上げるとは思えず(それが彼らがソユーズを使った理由でしょう)。OneWebは詰んだかもしれません。Onewebの事業展開に大きな影響がでますね。一方で、SpaceXはウクライナに自社の衛星インターネットサービスのStarlinkを提供するなど表で動きつつ、先週も衛星50機を打ち上げるなどコンステレーション配備をハイスピードで続けています(既に2000機)。衛星とロケットの双方による垂直統合モデルの強みがいきてます。大量の衛星で構成するコンステレーションの競争力は、衛星そのもの以上に、打ち上げロケットの競争力(コスト&頻度&衛星との相性など)が大きく影響します。