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(1)オミクロン株はアフリカ全土においておそらくデルタ株と置き換わって感染拡大している、
(2)感染力はデルタ株より強く、ブレイクスルー感染も要警戒、つまり、ワクチン接種していても感染力する可能性あり。
(3)しかし、感染力は強いが重症化度がデルタ株と比べて強いという情報は今のところはない。
(4)ワクチン接種は重症化を防ぐ上でおそらく有効
以下、私がこれを元に思うのは、これまでの経験を踏まえ、直ちに危険性の高い国からの水際対策を強化することが必要であるということと(日本政府はすでに措置をとっている)、
同時に、重症化度などを見つつ、重症化率がさほど変わらないのであれば、ゼロコロナは無理なのだから、経済や社会活動持続との間の適切なバランスを測り、過度な規制は慎むことだと思う。
日本は、傾向として、科学的根拠がどうかなと思う規制をやりがちなので。
いまオミクロンが見つかっている南アのハウテン州は、商業の中心地ヨハネスブルグや政治の中心地プレトリアが集まる、人口密度が高い都市部地域。77例がすべてオミクロンだったため、感染がこれまでの株から置き換わっているのではと推測されている。これまでの変異株と比べて最も分岐度?が多いため警戒されているが、現時点では感染力・重症化とも高いかどうかは不明。いまのところ、オミクロン感染者でとくに重症事例はでていないそうです。
春松さんが言及されている南アで接種されているワクチンについては、ファイザーとJ&Jです。以下にこれまで南アが入手したワクチンのすべてを記録しています(下の方の表)
https://abp.co.jp/perspectives/business/Corona_data.html
Hasegawaさんが書かれている通り、先週時点では南アで1日に発見された感染者は500人程度でした。いまが2000人くらいですかね?それが置き換わったということなので、数としては少ないです。ただ割合としては、忽那先生が書かれているようにサンプリングバイアスなどありえる前提で、高いということかと思います。
記事でも指摘されている通り、その情報がしっかりと見えてくるまでは、可能な限り国境での水際対策を行い、時間稼ぎをすることが大事かと思います。
変異株が脅威になるかどうかは1:人から人への感染力、2:感染した時の重症化率、致死率、3:ワクチンの効果低下や再感染などの免疫逃避 という3つの軸で判断する必要があります。それぞれの条件について、実験室レベルでみたウイルスの特性と、実際の社会で広まったうえで初めてわかるウイルスの特性があり、この両者はしばしば乖離があります。実社会における影響というのは後者が重要ですが、それについてはほとんど不明という状況です。
現時点では冷静な視点を持ちながら、各々でできる感染対策やワクチン接種を引き続き行っていくのが妥当だと思います。