トヨタ、来春から全車種販売 2〜5年前倒し
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各チャネルの基幹モデルまで、全チャネル扱いとなることで、販売店個々の競争力がいよいよ問われることになります。
車種が減っても全店扱いとなっても、しばらくは過去の遺産、つまり保有客でつなげるでしょうし、実際のところ、販売会社の収益を支えているのはサービス分野ですから、すぐに経営に影響することはないと思われます。
が、一方で放漫経営をやってきた会社は今後、事業の縮小や経営統合を余儀なくされると思います。26日発売のマガジンX8月号に千葉トヨペットの現状を書いています。
https://mag-x.com縮みゆく国内新車市場で、高度成長期の遺物のような政策であった販売系列の四チャンネル制とそれぞれのチャネル別車種。トヨタ店、トヨペット店、カローラ店、ネッツ店。
チャネル別車種をなくすことにより四チャンネル制の事実上の廃止とも言える。
販売政策上正しいしむしろ遅すぎた感もある。豊田社長が嫌われ者の役割を演ずることでしか出来なかったのかもしれない。
ただし、これまでのトヨタは地場の他人資本である販売店が完成車在庫をすべて引き取ることにより、生産部門や調達部門が安心してトヨタ生産方式を極めることができ、財務状況も良好でここまで来たことは念頭におくべき。
一方販売店もトヨタの販売政策に乗っかり言うことを聞いていれば気持ちよく儲けを確保でき、いわば「持ちつ持たれつ」の関係でずっと来ていたため、トップの「コペルニクス的転換」についていけない販売店もある。
先般の販売店総会で「販売店の皆様」という表現から「資本家の皆様」といわれムッとした販売店も多いのではないか。
(皆さん販売店トップはトヨタ車販売業でお金持ちになり「クルマ屋」から地場の大きな資本家になりましたね…という皮肉ともとれる。)
何れにせよサイは投げられた。
したたかなトヨタ販売店はトヨタに頼ることなく、各地域での生き残り策や企業体としての生き残り方をしっかり考えていることだろう。販売店とトヨタの力関係が様変わり。車は売るものでない、との将来予想が元になっているのだろうけど、既存のディーラー網は成すすべはないのだろうか。
愛知トヨタは元々GMの大手ディーラー「日の出モータース」が始まり。ヤナセに似た成り立ちなのだが、トヨタ創業期の販売の神様と呼ばれた神谷正太郎氏が店に来て「うちのクラウンも売って欲しい」と頼まれ、4系列の一つトヨタ店の第一号店が生まれた。以後愛知県下の無数のトヨタ下請け社長にクラウンを売り、日本屈指のトヨタディーラーに成長する。
同じように日本各地に直営でなく地元有力資本がトヨタに頭を下げることなく、ディーラーを始めたケースがある。もうそんな歴史なんて言っている場合ではないということだと理解した。