【井上智洋】日本は世界初のベーシックインカム導入国になれ
コメント
選択しているユーザー
注目のコメント
「AIやロボットが人の代わりに働くから遊んで暮らせます」というBI信奉はファンタジーです。ざっくり定量化してみます。
仮定として、年収300万円(月収25万円)の労働者がAI又はロボットに代替されたとします。この300万円が職を失った人に還元されていくような「お金の経路」はあるのでしょうか?
まず、300万円の人件費の代わりに、企業はAIやロボットの減価償却費(またはリース料)やメンテナンス費に100万円/年を支出するとします。
この100万円はAIやロボットの特許や製造拠点を持つ資本家の手に渡ります。そのうち25万円(①)が納税され、75万円(②)は資本家の手元に残ると考えます。
AIやロボットを導入した企業は、生産性の改善によって200万円の利益余剰(=人件費300万円−償却費100万円)を手にする。この200万円のうち約50万円(③)が法人税(25%)として納められ、残り150万円が税引後利益になります。
税引後利益150万円から50万円が配当金(配当性向3割)として払われると、5万円が配当課税(④)、45万円(⑤)は資本家の手元に残ります。
配当後に残った100万円の利益のうち、AIやロボットの再購入(=設備投資)に50万円(⑥)が充てられて資本家に還元されていきます。
残った50万円の半額(25万円、⑦)がM&Aに(これもVC等の資本家に払われる)、最後の25万円はAIやロボットに淘汰されなかった勝ち組の労働者(知的労働者や経営者)の給料アップになるとして、ここから所得税10万円が払われる(⑧)。
最終的なAIやロボットが稼ぐ300万円の行き先は、
税金が90万円(=①+③+④+⑧)
資本家が195万円(=②+⑤+⑥+⑦)
勝ち組の労働者が15万円、となります。
納税される90万円が仕事を失った人に支給されても月額7万円。これが現実的なBIの支給可能額で、遊んで暮らすのは無理です。
AIやロボットは主に資本家のために働くからです。
【追記】吉田さん、行政コスト合理化については過去コメントをご参照ください。
https://newspicks.com/news/1449937/
福田さん、このモデルだと職をAIに譲った人が新たな仕事(=生産活動)を行なった場合に生産性は改善しますが、「遊んで暮らせるか」という検証なので捨象しました。7万円で生活できない論が理解できないんだけど。家族も作らず家も買わず、車も買わなかったら可能なんじゃない?しかも、家族いたら人数分もらえるわけだしね
毎日「現実的ではないー」というコメントするのも疲れてきましたが、昨日コメントした「結局、AIを保有する人が一番儲かるので、再配分するには国がAIを保有するか、AIにすごい課税するしかない」ということをチワワさんが試算して証明してくれてますね。その通りと思います
記事の内容は、いつの間にか「高所得者に増税して配れば良い」みたいな話になっているのでスルーします