「最も日本らしい石」は翡翠 鉱物科学会が選定
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ていうか、日本の石って決まってなかったんですね。てっきり、河川国家らしく「さざれ石」かと思っていたんですが、それだと鉱物学会らしくない。
翡翠は、古くは中国で玉と総称された宝石の一つ(瑠璃や瑪瑙も玉の一種)で、珍重されていました。不老不死の象徴で、秦の始皇帝の遺体も翡翠で覆われていました。しかし、その翡翠は日本の翡翠とは異なります。
実は、翡翠には「硬玉(本翡翠、ジェダイト)」と「軟玉(ネフライト)」の2種あり、中国では後者の軟玉しか採れませんでした。後に清時代にミャンマーから硬玉が輸入されるようになります。2年前に上野の国立博物館で日本初公開された「翠玉白菜」(故宮博物院より)が有名です。中国で売られている翡翠は今も軟玉だけですが、中国以外では宝石扱いされていません。
日本では、本翡翠たる硬玉が古くから新潟県糸魚川で産出され、勾玉などに使われていましたので、その意味で中国より日本の方がより翡翠を語る資格があると言えるかもしれません。ただし、日本では単に「たま」と呼んでいて、「翡翠」(カワセミの意味)と言う呼称は比較的最近になって中国から取り入れたもののようです。
学生の頃、たまたま入った鉱石ショップで、石の世界よ多様さ美しさに惹かれ、物資内に広がる宇宙の中に自分の未来を見出そうと、無機化学の世界に入りました。そして磁性体や超伝導体の物理の道を歩みましたが、色々あって今に至ります笑
それ以来、そのショップで買った瑠璃(ラピスラズリ、主成分ラズライトNa8-10Al6Si6O24S)をいつも持ち歩いています。
ちょうどその石を買った時、自分が代表をしていたオーケストラで「シェエラザード」(リムスキー=コルサコフ作曲)を演る事になっていて、そのテーマと石の名前との繋がり(シェエラザード=千夜一夜物語 <=> ラピスラズリは別名アラビアンナイト)に運命を感じたものでした。