サービスの機能搭載の指標は「信頼性」

Javaには確信があったので、榎さんの了解とった後、すぐにスコットマクネリーCEOに会いに行きました。当時サンもJavaを普及させたかったのにどこも乗ってこなくて途方にくれてたところに僕が飛び込んでいったので、2年で503Iを出すことができました。世界で初めてのアプリダウンロードケータイです。

コミュニケーション系サービスの断念を受けて、当時iモードメール全般の企画をしていた私はその代わりに「iモードメールプラス」というグループメールなど多少のコミュニティ要素のある付加サービスをリリースしましたが、部活やサークルでの利用を想定した50人のグループ設定が出会い系に使われているということでリリース後まもなく12人までに仕様変更しました。榎さんのクレディビリティ重視という方針がなかったらiモードが普及していく段階でかなり世の中に叩かれていたことでしょうし、普及に弊害があったかもしれません。ただ、このドコモらしさがその後ドコモから革新的なコミュニケーションサービスを生む可能性を閉ざしました。なぜドコモでmixiやFacebookが生まれなかったのか？なぜLINEにキャリアメールが取って代わられてしまったのか？その理由はここにありますが、クレディビリティによるメリットはおサイフケータイなど多分にあったため、だからドコモが悪いとは一概には言えません。

英断の連続でまた面白くなってきました。今回のコンビニの例えはわかりやすい。クレディビリティと関連する公式サイト化での申請が面倒で公式サイト化コンサルティングなる商品を販売する業者がいたことを思い出しました。