九州大学 ある“研究者”の死を追って
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どこに真意や真実があるのか分かりかねるので意見を述べるのも憚れますが、芸術家やスポーツの世界と同じで、専門職としての名実と共に《運》も大きく左右するかと思います。極力《運》で人生が左右されないような就労システムの改善や、各個人がキャリアに幅を持たせておく必要があることなどは今後も当分変わらないのかなと。このような道を選ぶこと自体が人生のギャンブルのようなものの気がします。逃げ恥の覚悟で。
研究者が厳しい境遇に置かれているというのはある一面では正しいです。他のピッカーの方々がコメントされている通り。
一方でこのマイナスの面ばかりにフォーカスがあたって博士進学をやめてしまう人がいたら残念なので、少しコメント。また、このようなニュースが出ると、実は「博士なんてやめなさい」っていうのは、実情をちゃんと把握されているとは限らない親御さんであったりすることもあってちょっと困ってます。
広く言ってComputer Scienceの分野(機械学習、AI、ロボット、データサイエンスなど)は博士人材が圧倒的に不足していて企業から引く手あまたです。皆一様に「優秀な人材はすぐに蒸発してしまう(高給で有名IT企業に引き抜かれる)」とおっしゃいます。海外の企業では博士を持っていることを最低要件にしているところもあり、また博士を持っていると待遇が全く異なることも多いです。我々の倍以上の給与を提示されることなんてザラ(国によって健康保険負担や税率、物価は異なりますので手取り換算には注意)。
なので、博士の境遇が一様に悪いかというとそんなことはない。もちろん、大学の教員になりたいなどと限定してしまうと選択肢が狭くなってしまうので、それなりに茨の道です。
下記の記事でもコメントしましたが、大事なことはこうでなくてはならないという思い込みをなくすことだと思います。例えば、「大学の教員でないとだめだ」とか「○○という企業しか行きたくない」とか。
法学系の人事や処遇、産業界の規模についてはわからないので、あくまでもこの記事に書いてあるような負の面ばかりが全てではないですよ、ということだけが言いたいです。
やりたいことがなくてもいい。就活は「どんな暮らしをしたい」で考えていい
https://newspicks.com/news/3589958大学の非常勤講師はもはや当たり前のようになってますが、非常に根深い制度です。
通勤・準備など含めればかなりの稼働があるのに給与は常勤教員よりかなり悪い。安定的な契約ともいかない。都合の良いように使われているハイスキルなアルバイトという感じがします。かたや大して研究もせず、教務も若手に押し付けるテニュアの教官が跋扈している。
研究者は社会的な意義があり、個人の探究心を最も満たせる魅力的な仕事です。しかし、環境や制度に問題がありすぎます。
この事件も特別な個人のことだとか、逆によくあることだという甘い捉え方にならず、もっと危機感持って変革のきっかけにしてもらいたいです。