レーダー照射問題、日韓が協議 シンガポールで防衛当局者
コメント
選択しているユーザー
「実務者協議に東京に出向くなど、韓国の国民感情が許さない。かといって、日本側がソウルまで来るとも思われない」という「下らない理由」(韓国政府高官)から、シンガポールに決まったようです(笑)。
日本側としては、1)排他的経済水域を哨戒していたP−1哨戒機の側に何ら落ち度はないことを明確にし、2)P−1が接近した意図について無線で問い合わせなかったという初歩的ミス、3)韓国側が主張するように光学装置(望遠鏡)を使う目的だったにせよ、火器管制レーダーのアンテナをP−1に向けた国際常識の欠如、4)P−1からの複数の周波数を使っての呼びかけに応答しなかった非常識さ、を指摘しなければならない。
特に2)3)については、韓国海軍の参謀総長が「激励」名目で訪問した第1艦隊司令部で事実上の「叱責」をしており、韓国側も自覚している。
しかし、問題の指摘についてはプライドを傷つけないところから始めるのが、高度な外交のテクニックだ。相手の立場に理解を示しつつ、「お互いに、こういうことがないようにしょうね」という形で着地するのが望ましい。
韓国が相手の場合、気をつけなければならないのは、日本側が決着したと思っていた問題についても、いきなり後ろから斬りつけてくるようなメンタリティがあるという点だ。
仮に「お互いに気をつけよう」という形の決着であっても、韓国海軍の参謀総長が厳しく部隊に申し渡した、国際法の厳守、友好国の航空機や艦艇への対処、国防省が取りかかるとしている「マニュアルの作成」に言及した文書を取り交わし、公表すべきだろう。
事務レベル協議を通じて日本側が確認すべきは、駆逐艦「広開土大王」の対水上レーダーがAN/SPS-55であり、火器管制レーダーとは別に恒常的にXバンドを出していた可能性だ。それが確認された場合、日本側としても友好国・韓国の艦艇についての情報の在り方について、整理すべきだろう。