日本電産が減収減益へ、永守会長「尋常ではない変化」
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衝撃的な下げ幅だがしたたか。
「しゃがんでもう一度飛ぶ」という言葉の通り、厳しい時代に突入してもただでは起きない算段を持ち合わせており、それができるだろうと期待せずにいられない永守さんのリーダーシップ。部品各社は同様の衝撃が来た時に同じことが言えるだろうか。
注目のコメント
下記が開示。数字として結構衝撃だし、一方で久々にWPR(※)という文字を見かけた気がして、こういう時の強さを感じる。
下期の数字を見ると、下記のようになる
新予想:売上6724億円(YoY-12.9%)、営業利益467億円(YoY-45.0%、OPM7.0%)
旧予想:売上8224億円(YoY+6.5%)、営業利益968億円(YoY+13.8%、OPM11.8%)
ただ開示を見ると、減収による減益は-400億円で、構造改革で-240億円、支出抑制などで+140億円で、正味部分は-260億円。
とはいえ、モーターは需要産業が広い。日本電産、昔はHDD用精密モーターを中心に家電向けが多かったが、最近は車載はもちろん、白物なども裾野は広がっている。
そのなかで、これだけ一気に売上が折れ曲がるというのは、顧客サイドで在庫調整が多分発生している。それはこれまで需要の先行に強気だったのが弱気になり、強気だったゆえに在庫も持っていたこと含めての修正。ただ在庫調整フェーズになるとサプライチェーンが一気に逆回転する。需要が持ちこたえれば、在庫が落ち着けば平常に戻るが、どうなるか。
※WPR:売上が半減しても黒字、75%で元の利益率、元に戻ったら以前の倍の利益率の構造を作るというリーマンショックの時に日本電産がやった活動
http://az369030.vo.msecnd.net/pdffile/corporate/190117-01.pdf実体経済も、株式市場も今年は悲観的な予想が多かったですが、景気の先行指標となる部品の世界で、しかも永森さんが「11月と12月の変化は尋常ではない。この変化を甘く見てはいけない」と言うと非常に切迫感を感じますね。心の準備も含めて備えが必要そうな局面です
米中貿易摩擦の悪影響は複合要因がありじわじわ出てくると言われていましたが、そろそろ表面化してくるということなのでしょう。
日本電産が、下方修正を速やかに、きちんとした説明と共に行ったことは、対応をきちんとやっているという企業の姿勢として安心できますね。