「待つ必要ある？」米日産がテスラ人気に皮肉か　全国紙に広告

テスラのおかげでEVの注目度が高まったのは間違いないよね。

米国市場での明暗が浮き彫りとなったが、Leafの果たした役割を軽視してはならないだろう。経済的にも航続距離でも既存車競合で最も難易度が最も高いと考えられる、量販Cセグメント電気乗用車カテゴリーから攻め込んだのが日産自動車の戦略で、e－モビリティに対する思いは真剣そのもの。難易度の高い領域に飛び込まなければ構造を変えることは出来ない。地道だが企業の熱意が、インフラ投資を呼び込み、政策支援をもたらせるのだ。
確かに、Model３人気の高さには驚かされた。それ程、Teslaブランドにあこがれ、価値観に同調する消費者が多かったということだ。ただし、消費者が実際にハンドルを握ったときに価値を納得できるか否か、Model３の勝敗はそこで決するというのが個人的な考えだ。
懸念は、Model３人気の宴の後だ。ZEV規制対応を目的に、続々と投入される量販電気乗用車は、深刻な供給過多に陥るリスクがあり、際どい低採算事業に陥りかねないのである。「ＺＥＶ2019年問題」とでも表現していいだろう。

まあ、待つ必要あるよね。リーフかっこ悪すぎ笑

テスラのイメージ戦略は非常に上手い。ロードスター、モデルS、モデルXはいずれも深刻な納期遅延や発売遅延、不具合やリコールをもたらしつつも、なんだかんだで売れている。マッチョなアメ車な走りの重たい電気自動車はカリフォルニア、シリコンバレーでも非常によく見かける。モデルSのような高級車セグメントから攻めたことがイメージのハロー効果を生んでまだ見ぬモデル3への期待感を嵩上げしている。

今回の予約のおかげで事業の見通しを社内外に示すこともできるので、当面の資金繰りはなんとかなるのだろうから、問題はモデル3をどれくらい予約通りに発売出来るのか？量産はきちんとうまくいくのか？といったところになってくるだろう。

日産のリーフは良い車だとは思うが、派手な形で消費者に訴えかけることに意味を見いだしづらいセグメントの車だけに会社柄、派手なプロモーションが出来るテスラに比べると話題性や爆発力といった面では劣ってしまうのだろう。

でも、大衆自動車というのは最終的には価格と乗り心地、使い勝手なので、日産は心配し過ぎなんではないかなあ、とも思う。