北朝鮮、新たなSLBM発射実験の準備か 衛星写真
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この記事のような北朝鮮の動きがあることは否定しない。
問題は、SLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)を搭載したSSB(弾道ミサイル潜水艦)あるいはSSBN(弾道ミサイル原潜)の運用について、記事に登場する著名な北朝鮮専門家が知識のなさが露呈している点だ。
SLBMを搭載したSSBあるいはSSBNを報復核戦力として運用しようとすれば、SSBやSSBNを遊弋させる広大な海域と、肉迫してくる敵のASW(対潜水艦戦)戦力を撃退できるだけの戦力が必要だ。
水上艦艇、哨戒機、航空機によって肉迫してくる敵戦力を同様の戦力で撃退できなければ、SSBやSSBNを運用することはできない。
それゆえ、米国はシアトル沖の太平洋、ロシアはバレンツ海という守り切ることができる海域にSSBNを展開している。
北朝鮮にはSSBやSSBNを展開する海域も、それを守る戦力も存在していない。そして、この問題は将来にわたっても快活されることはない。
そう考えると、北極星1型などの海中発射は、中国がおこなった1982年の東風21(DF21)の陸上転用と同じ位置づけによる地上発射型弾道ミサイルの技術的向上が主たる狙いだと考えるべきだろう。
注目のコメント
トランプ大統領には躊躇がない。
4月以降、FOXの世論調査では北朝鮮の核問題を解決するためには、軍事行動が必要と答える人が50%以上になっていた。今であれば、さらに賛同する割合は増えていることは確実だ。
トランプ大統領はクリントン、Wブッシュ、オバマ大統領が北朝鮮に何もしなかったために今のような状態になっていると批判し続けている。
月曜のひるおびで話したが、17日間のホリデーは、カモフラージュの可能性もあると。つまり、休みだと思ってアメリカに仕掛けると、実は用意は整っているという見方ができた。なぜなら、休みに入る前日、アメリカは国連の常任理事国会議で、今までより踏み込んだ内容で北朝鮮への経済制裁を通したからだ。
北朝鮮がこれ以上、何かすれば、今まで見たことがない炎と怒りを見ることになるだろう、そして後日、北朝鮮に対して更なるタフな態度が必要だと、トランプ大統領は日に日に言葉を強めている。
アメリカのニュースを見ると、トランプ大統領がおかしいから、北朝鮮がこんな動きに出ている、という見方がアメリカのリベラルメディアにはある。保守系メディアでもそう言った意見はでてくるが、トランプ大統領ではなく、北朝鮮の金正恩委員長に問題の本質があると見たほうが自然である。
最近、トランプ大統領の人事指名は、さらに元軍人率があがっている。
まだ、アメリカは会話も模索しているが、北朝鮮がさらなる挑発行為が起きた場合、トランプ大統領には躊躇がないだろう。テポドン系列の弾道ミサイルの原型であるR27(SSN6)は、元々旧ソ連のSLBMで、それを北朝鮮が地対地ミサイルに転用したものですから、今の北朝鮮のレベルなら技術的にはSLBMを開発するのは別に難しいことではありません。
もう1つ戦略的には、核ミサイルはいざという時、相互確証破壊が成立するから、究極の安全保障になるのであって、先制攻撃で壊滅するのでは意味がありません。
その意味で、北朝鮮がSLBMの技術を確立し、実戦に配備して初めて、米国との相互確証破壊が成立し、金正恩体制の永続が保障されることになります。
問題はそこまで米国が北朝鮮を放置するのかという一点だろうと思います。