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そして、丼を前にし、改めて自分の小ささを痛感する。できると思ったことがそんな簡単にはできない、あきらめそうになる。どうして自分を客観的に見れないんだろうと、自分の甘さを浮き彫りにする体験だ。
しかし、そこであきらめない。一歩一歩進んでいく。遠くはみない。目の前の麺一本に集中する。そうすると、途中で、もしかしたら行けるかも?という瞬間が来る。そうすると、あとは一気にゴールまでたどり着ける。自分を信じてよかった。最後まで自分を信じ続けてよかった。そのとおりだ。僕が僕を信じ続けないで、どうするんだ。僕はできる。まだまだやれる。と自信を得られるという得難い体験ができる。
だから、二郎から出てくるジロリアンは、疲れながらも爽やかな表情なのである。二郎はラーメンを売っているのではない。体験を売っている。
確かに、コモディティでは利益が出なくなっています。
では、どのような体験が売れるのか?
使用するたびに「喜び」を感じるような商品が「体験」として売れるようになるのでしょうね。
典型的なのが車です。
自分の惚れ込んだ車に乗っていると、同じ「走る」にしても別の車とは全く異なった体験をします。
そういう商品であれば、少々高くても売れるのでしょうね。
そこに対して、まだ日本の大手メーカーは体験の種類を上げようとあれこれ機能を付加して、結果的にあまり受け入れられていないという感じなのかと思います。
文句言いながら清澄白河でブルーボトルコーヒーに並び、並んで入ったシェイクシャックのハンバーガーを「そんなに大したことない」とこき下ろし、米国では誰も並ばないタコベルの長蛇の列に並んでタコスを食べる。そして、その写真をアップしSNSで、友達に共有する。中国でセルフィーがめちゃ流行ってたり、その波に乗ってカシオの自撮りしやすいデジカメがやたら高値で売れるのも同様の理由だろう。
こうした体験的付加価値を考えていくと、例えばバルミューダのオーブントースターが平均価格の10倍くらいの25,000円くらいする理由もわかってくる。人は感動的な品質にお金を払うんだけど、それは実際には製品品質にお金を払ってるんじゃなくて、「焼いたパンが美味しいという体験」価値にお金を払ってるんですよ、ということ。
いいものをひたすら作れば売れるはずだ、という盲目的なMade in Japan信奉ではなく、地に足の付いた顧客体験重視型製品がたとえ高くても売れる、ということね。中国からの観光客が日本製の炊飯器や紙おむつを爆買いするのも体験価値を重視してるからこそ高くてもお金を払うってことなのだろうな。この最たるものがiPhoneだったりApple製品だったりするのだよなあ。
世の中がある程度便利になっていて、皆基本的に必要なものは持っているなかで、さらにモノを売るのは大変なことだと思う。
さらに便利に!とか言われてもそもそも多機能すぎて全然使いこなせない。笑
もちろん色々とこだわりのある人もいるだろうけれど、私のように家電も生活用品も服も、特別なこだわりはなくてあるもので満足、みたいな人はたくさんいるんじゃないかなぁ。
私も口では「欲しいな〜」と言うものがたくさんあるけど、実際に買うまで至らない…
そんな私が欲しいと思って実際にお金をかけるのは、美味しいご飯だったり旅行だったり、魅力的なイベントや魅力的な人との飲み会・お茶とそれに付随する交通費など、ほとんどが体験に対してだなーと、この記事を読んでいて思った。
体験に感動したら買うだろうな〜!
まだ学生だから、働き出したら使い方は変わるかもしれないけど。働き出したら買いたいなって思ってるモノもあるので(=ↀωↀ=)✧