イタリアなど、数年以内にユーロ圏離脱も＝スティグリッツ氏
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ユーロ圏は国際金融のトリレンマで為替相場の安定と資本移動の自由を得る代わりに加盟国が個別独立した金融政策を放棄した状態にありますから、現状、世界的に金融緩和と財政出動のポリシーミックスの必要性が謳われる中にあって構造上これを行うことができません。
ユーロ圏を維持したままこれを行うには統一的な財政政策ができない以上、少なからず実質的な盟主であるドイツが他の加盟国のために大規模な財政出動を行うことが必須ですが、ドイツ国内の政治情勢からすればその可能性はほぼないでしょう。
となれば、結局のところスティグリッツ教授が指摘するように「ユーロ圏の解体か「南ユーロ圏」と「北ユーロ圏」への二分以外に現実的な選択肢はない」という結論に遅かれ早かれどうしても至ってしまうかと思います。「ドイツの緊縮財政措置が欧州経済の問題を引き起こしている」、これがすべてでしょう。ドイツ特有のオルド自由主義をユーロ加盟国に要求し続ける限り、欧州経済を再び活性化させるのは至難の業だと思います。
個人的に、「南ユーロ圏」と「北ユーロ圏」への二分というアイデアは初見で、実は面白いのではないか、と思いました。
