ホンダの本社は、世界のどこにあるべきか?
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全4回、一気に読んだ。なんというか、世界で拡大することの難しさを率直に語られている。各企業の文化、各国の文化、それぞれ異なるので、黄金則はない。そのなかで、社内でブレない文化を持つことが、大前提なのだろうとは感じる。やみくもな世界展開ではなく、国籍関係ない一つのグループとして展開するためには、文化で吸引していくことが絶対的に必要と思う。もちろん、そうしなくても展開することは可能だろうが、ただそこに拠点があってビジネスをしているだけとなり、有機的に動ける組織のイメージはあまり湧かない。
「ホンダフィロソフィーの基本は共有しつつも、海外各地の価値観やカルチャーを尊重し、自主独立的な運営を尊重するという経営方針」とホンダのグローバル経営を、本文でこう総括している。
ホンダは良くも悪くも『地域主導経営』を意思決定に持つ組織である。P&Gのような地域主導経営の成功例もあるが、ホンダの場合『地域主導経営』で近年大きく躓いた会社である。6極自立を目指し、地域主導であるべき姿を積み上げた600万台構想は、合成の誤謬となり、元社長の本社・研究所の独裁的経営を招き、『ホンダらしさ』を失うとんでもない出口に出てしまった。
「グローカル」な地域主導の本質を持続させながらも、如何に本社が適切な横ぐしを刺し、最適化を図っていくか。それが八郷社長が進める『チームホンダ』としての、新しいホンダが進めるグローバル経営であるのではないか。本田は企業招致のために税金や補助金などで優遇しているような所には拠点は置かないと聞いたことがあります。
そういった土地は税金等を優遇してまでしないと企業が集まらない土地なので、何かあったときにすぐに衰退するというロジック。地域の経済成長等を加味すると必ずしも正しくはないロジックですが、このように物事を批判的に考える文化のある会社は生き残る確率は高いという肌感覚はありますね。