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福島と海外の複数地点で同時期、同機材使って放射線を計って、ほとんど差がない、むしろ福島のほうが被曝量少ないということがわかったという事例です。
特筆すべきことは高校生が科学者向けのガチの専門誌の査読に通る論文を書いたこと。もちろん、記事にもある通り大人がサポートしてるんですが、実際の調査執筆は高校生が分担して担当しています。
「子どもたちを守れ」と言いながら、非科学的な言説を繰り返して政治的に利用する勢力もいまだにいますが、こうやってグローバルに通用する人材を育てる動きも出てきているのは重要な成果だと思っています。
大学や研究機関にいなくても、今や専門家と繋がる手段はたくさんあるので、若いうちから世界にちゃんと発信する経験をしていくのは、もっと行われれば良いのにと思います。
門外漢の私にはよくわかりませんが、「危機を煽れば売れる」という法則がメディアに厳然と存在する以上、不安情報に接する機会の方が圧倒的に多くなってしまって判断が偏りがちになります。
メディアの方々には、是非こういう記事をもっと報道していただきたいと思います。
「高校生」という切り口でニュース性が出来たので、是非とも続報をお願いします。
[追記] この記事は内容は福島では当たり前ですが、高校生が英国学術誌に掲載したのがニュースバリューなだけです。これほどコメントがつくということは、やはり被ばくの危険があるかも、と思っている人が多いのですね。。ちなみに、外部被ばくだけでなく、内部被ばくも、問題ない状態です。下記参考。
「原発事故後の県内、県外避難 内部被ばく量大差なし」(福島民報, 2015/10/3)
https://www.minpo.jp/news/detail/2015100325738
追記
論文はオープンアクセス可になっているので、同誌のHPで2016年3月号を検索すれば入手できます。
一方で開沼さんが専門家内では常識になりつつあると書かれていますが、ならば何故その情報が専門家内でとどまっているのでしょうか。先日のNPでの特集もあって関心を持って見ていますが「専門家の間では当たり前」が多い気がします。その辺りを一般化させないと、益々距離を感じる人が増えてしまうのではないでしょうか。
ただ、この類の論文が危険性を過小評価したり、避難している福島県内の人たちの帰還を半ば強制する方向に作用することは危惧します。私たは、まだ帰れない原発周辺地域に住んでいた人たちがいることを忘れてはなりません。